Tuesday, December 13, 2005

*生食水バッグの中身の汚染*

1992年にシリコンジェルバッグが使用禁止になり、
アメリカ・その他の国で生食水バッグが主流に
なりましたが、その当時は永久的と謳われていたのも
10年以上経った今、将来に入れ替えが必要・劣化と
共に破損や漏れも起こりえるなど問題が出てきました。

中身の生理食塩水が無菌だと、もし体内で漏れても
健康を害すことはないとのことですが、まずバッグの
袋を体内に入れ、それからチューブで中身を注入する
ので手術の際に何かしらの細菌に触れた場合、
液と共にバッグの中に閉じ込めてしまう事になり、
時間と共にバッグ内にバクテリア・カビが沸いて
しまいます。

以前ご紹介したサイトにも、体調を壊し、原因が判らず
生食水バッグを抜去した方の記事が出ています。
彼女が手のひらに持っているものはカビのびっしり
生えた真っ黒の生食塩水豊胸バッグです。

*カビやバクテリアの沸いたバッグを取り出した方の
 抜去前の共通の症状*

激しい倦怠感。睡眠をいくらとっても疲れがとれない。
微熱が続く。
吐き気・寒気が走ることがある。
(症状的にはインフルエンザ・風邪をひいた感じなので
 バッグのせいだとは思わず、状態が一向に良くならず
 皆さん、おかしいと思われたそうです。)

抜去後は抗生物質を服用して体内に残った菌を殺す
必要があり、治療がうまくいくと時間と共に症状も改善
するが、後遺症を抱えることもある。

体内のバッグの本当の状態は、取り出すまでは予測が
つかないのが問題で、私も経験してよくわかりました。
破損・漏れがなくても、癒着していることもありますし、
上の方々のようにバッグの質が変化してしまっている
こともあります。

自分には起こらないように願うだけではなくて、入れ
続けている間は可能性は誰にでもあるので、起こって
しまった時はどのように対処をしたよいか、最善の
処置は、どのような結果が考えられるかなど、問題が
起きた時に後悔のない冷静な決断をするために事前の
リスクについての細かい情報収集は不可欠だと
思います。
医師選びで防げるリスクもあれば、医師の技術や
バッグの種類に関係なく背負うリスクもあります。

問題が出た時に1人でも多くの方が適切な検査を受け、
豊胸の様々なトラブルを多く手がけている技術のある
医師に出会い、納得のいく処置を取れることを心から
願っています。

Friday, December 09, 2005

*シリコンジェルバッグについて*

アメリカの抜去のサイトには体調不調、抜去のトラブル、
摘出後も長年健康の問題を抱えている体験者の
方々はシリコンジェルを入れていらした方も多く、
サイレントラプチャーを起こしていた方のお話も沢山
載っています。

2005年8月、10年以上使用を禁止されてきたシリコン
ジェルバッグにFDAは条件付きで使用許可を
出しました。これは安全性の認可ではなく、リスクは
患者さんの認知のもとで使用を許可ということです。
条件の一つに定期的なMRIでの検査を義務付けて
います。サイレントラプチャー、破損、漏れを長期間放置
してしまうことを避けるため、との理由からです。

解禁になったからといって、全ての医師がシリコンジェル
バッグをメインに使用し始めた訳ではなく、使用を懸念
している医師も少なくありませんし、飛びついて希望する
人が殺到している訳でもありません。

サイレントラプチャーによって起こる健康への弊害を
避けるためにも、1992年以前に挿入した方は必ず
又はそれ以降シリコンジェルバッグで手術した方も
何らかの身体の不調、気になる体の変化がある方は
MRIで破損・漏れがないかどうかを確認してから、
入れ替え・抜去手術をするほうが無難です。

ただ、このMRIでもサイレント・ラプチャーが
確認されず、切開して初めてそうだったことが判った
というケースもあるので、検査によっての確認は
100%の確率ではありません。

切開して初めて漏れが確認された場合、体内に残る
シリコンを最小限にする(完全に拭い取ることは不可能)
ためにカプセル除去が必要になるのですが、検査で
あらかじめ漏れを確認が出来ていれば、その処置に
適した技術と経験のある医師・病院を探すことが
出来ますし、医師にも万全な体制で手術に取り組んで
もらえるでしょう。
漏れたシリコンジェルすら除去してもらえず、シリコンが
浸透したカプセルを残されたまま、長年辛い後遺症を
抱えていらっしゃる方々からの強いアドバイスです。

コヒーシブ、ソフトコヒーシブは今も実験段階で、長年の
臨床データがないのにもかかわらず、日本では現在
主流のバッグとして出回っているようですが、
最新のバッグ=最良のバッグとは言い切れないのが
豊胸産業。時代と共に常に様々なバッグが開発され、
体内に挿入した時は最新の安全性が高いと言われて
いたバッグも、数年後には欠陥品のレッテルを
貼られたり、時代遅れのバッグになっていきます。
一回の手術で一生心配無用になることを望まずに、
将来いつか再手術が必要になることを覚悟して豊胸を
考えた方が現実的です。